可燃ごみ処理支援の見通し(3)――昭島市も支援継続

あれ、昭島市も支援継続って、いつのまに決まったの? 4月の受け入れ開始のときも、支援決定自体は報道されずひっそりと発表された印象だったが。

小金井市:ごみ処理広域支援問題 日野市、来月から受け入れ /東京
昭島市も契約更新
 小金井市可燃ごみ処理を他の自治体に要請している問題で、日野市は29日、6月から来年3月末までの受け入れを決めたと発表した。また、昭島市も6月から来年3月末まで、受け入れを継続することを決めている。
 小金井市可燃ごみは4月から八王子市と昭島市国分寺市多摩川衛生組合(稲城市など)が処理しているが、八王子と昭島が5月末で受け入れの期限を迎えるため、6月以降の処理が課題になっていた。これで、6月分の危機は回避できることになった。
 日野市は小金井市からの要請を受けて「人道的支援及び緊急的支援」として、受け入れを決定。受け入れ量は来年3月末までの10カ月で2250トン以内とする。小金井市からは1トンあたり4万5000円の処理料を徴収し、市クリーンセンター(同市石田)で焼却処分する。
 昭島市は28日に受け入れを継続する契約を小金井市と結んだ。4〜5月に処分した約700トンも含めて来年3月末まで1700トンを処分する。
 小金井市の稲葉孝彦市長は29日、「ご支援に感謝するとともに、ごみ減量と建設場所の決定に向けて努力していく」とコメントした。さらに、稲葉市長は同日の定例市長会見で、焼却場の定期整備のために6月から受け入れを中断する八王子市について「7月以降の協力をお願いしていきたい」と継続を要請していく考えを示した。また、新たな焼却場の建設場所の決定時期について「非常に難しい問題だが、年度内に片付けなければいけないと考えている」と意気込みを見せた。【野口由紀】
〔多摩版〕
毎日新聞 2009年5月30日 地方版

小金井市:ごみ処理広域支援問題 日野市、来月から受け入れ /東京 - 毎日jp(毎日新聞)

『読売』にもあった。

日野、昭島市も受け入れ
小金井ごみ、年度末まで
 小金井市の新ごみ処理施設の建設計画が難航している問題で、日野市と昭島市は、6月1日から来年3月末まで、小金井市可燃ごみの一部を受け入れることを決めた。受け入れ量は、日野市が2250トン以内、昭島市は1700トン程度。
 日野市は2007年12月から08年3月31日までと、同年4月1日から09年3月31日にかけても小金井市可燃ごみを受け入れてきた。一方、昭島市も昨年度1年間で約1600トンを引き受けたほか、4、5月にも計900トンを受け入れた。同市は29日、市内の清掃工場近くの自治会に受け入れを報告した。日野市によると、1トン当たりの委託料は約4万5000円。
 両市は今回の措置について、「人道的支援と緊急的支援の立場から受け入れを決定した」と説明している。
(2009年5月30日 読売新聞)

日野、昭島市も受け入れ : 東京多摩 : 地域 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)

ちなみに『日経』には昭島のことは出てない。『朝日』はネットでは見つけられなかった(地方版はネット上に掲載せず?)。

更新:5月30日
関東
小金井市、ごみ処理問題にメド 日野市が受け入れ再開決定
 東京都日野市は29日、3月末に中止した小金井市可燃ごみの受け入れの再開を決めた。6月1日から受け入れる。小金井市のごみは八王子、昭島、国分寺各市をはじめ、稲城、府中、国立、狛江4市からなる多摩川衛生組合が受け入れを表明している。日野市の受け入れ再開で、一時懸念されたごみ処理が滞る事態は回避される。
 日野市の受け入れ期間は2010年3月末まで。受け入れ契約量は2250トン以内とした。これを受け、稲葉孝彦・小金井市長は29日、「ご支援に感謝するとともに、ごみ減量と(新たな焼却場の)建設場所の決定に向け努力する」とのコメントを発表した。
 小金井市調布市府中市とともに二枚橋焼却場(調布市野水)で可燃ごみを処理してきたが、老朽化を理由に07年3月に廃止。その後は、09年2月までに新たな焼却場の建設予定地を決める約束で、他の自治体に処理を委託してきた。しかし調布、府中両市との調整がつかず、すべての委託先が「公約違反」として一時受け入れを中止していた。

NIKKEI NET(日経ネット):地域経済ニュース

まだ昭島市公式サイトの清掃センターのページには出ていないが…。
昭島市の受け入れ量について、『毎日』と『読売』の報道が食い違っている。

  • 4〜5月の受け入れ量は700トン(毎日)なのか900トン(読売)なのか。
  • 1700トンという数字は、4〜5月分込み(毎日)なのか6月以降の分だけ(読売)なのか。

報道のプロではないわたしには一次情報に接する機会はほとんどないので、このしがないブログでほとんど「大本営発表」を整理しているだけなんだから、報道の専門家にはきちんとしてほしいよ。
それから、『毎日』は「これで、6月分の危機は回避できることになった」、『日経』は「日野市の受け入れ再開で、一時懸念されたごみ処理が滞る事態は回避される」としているが、わたしの概算(下の表)だと、6月については月平均の1378トン(平成19年度の実績から算出した概算値)には足りてないように見えるんだけど。
e小金井市議会の渡辺大三市議の書き込みによれば、「市長側から、6月1日以降の小金井市のごみ引き受け先が概ね決まったとの報告」があったものの、それの公開は止められているようだが、こういった表を作っていて、だんだん腹が立ってくる。この程度の情報提供は行政にできないはずがないし、やるのが義務なんじゃないのか?

といったメディアや行政への腹立ちを抑えつつ、「可燃ごみ処理支援の見通し」の表を、みたび更新。昭島市の受け入れ量は、しょうがないからとりあえず『毎日』の記事に従った。

多摩川衛生組合 国分寺市 八王子市 昭島市 日野市 合計
4月 167 334 550 350 1401
5月 167 334 550 350 1401
6月 167 333 100 225 825
7月 167 333 100 225 825
8月 167 333 100 225 825
9月 167 333 100 225 825
10月 167 100 225 492
11月 167 100 225 492
12月 166 100 225 491
1月 166 100 225 491
2月 166 100 225 491
3月 166 100 225 491
年度計 2000 2000 1100 1700 2250 9050
  • 月毎のトン数は、例えば八王子市が2か月間で1100トンであれば、単純に1100を2で割って算出している。(多摩川は、合計が2000になるように便宜的に167と166にした。)
  • 参考までに平成19年度に「広域支援」で処理されたのは16538トンとなっている(小金井市公式サイトの「広域支援とごみ減量のお願いについて」を参照)。単純な12等分では、16538トンを月当りに直すと1378トン。